電車で座ってる時、僕が恐れていることがある。それは、目の前に立っている人に、僕が次の駅で降りるのだと勘違いされることだ。
電車がホームに到着するくらいのタイミングでうっかり鞄に手を伸ばしてしまうことがある。そうすると、目の前に立っている人は「降りるのか!ラッキー」と思うはずだ。
でも、僕は降りない。ただ、鞄に入っている本を取り出したかっただけなんだ。
その時の立っている人の心に生まれる、黒い何か。想像するだけでも恐ろしい。
だから、駅に到着するくらいの時はいかにも「まだ乗り続けますけど何か?」的なオーラを出せるよう精一杯頑張っている。